自然災害と生活インフラ


2019/9/12

自然災害と生活インフラ

 
先週末の颱風15号による災害からの復興に、まだしばらく時間が掛かるようだ。
とりわけ電力の損壊からの立ち直りに時間を要する、との事である。
 
今回の颱風はコンパクトであったが、中心気圧が960hp前後と云う事でそのエネルギー、とりわけ風圧の威力は凄まじかったようである。
 
8日の夕方ごろには「颱風が東海から関東に掛けて上陸する」という天気予報の入った当日、私は静岡行きが決まっていた日であったので、午前中には新幹線に乗っていた。
私が今回行く先は浜松市の北方である北部遠州、いわゆる北遠エリアであったため、宿泊地は浜松駅の近くにとっておいた。
 
当日の浜松は実際には颱風の影響は殆どなく、夜に成って多少の雨が降った程度であった。もっともその日の夕方には東海道新幹線が早くも運休を決めていたこともあって、新幹線はすでに動いてなかった。
翌日のニュース等によると颱風は伊豆半島辺りに上陸して、神奈川から東京湾に出て房総半島を北北東に進み、茨城辺りで太平洋に抜けたと云う事であった。
 
私は静岡県の西端浜松に居たこともあって、東端の伊豆半島に上陸した颱風の影響を受けずに済んだというわけである。
とはいえ去年の8月/9月の度重なる颱風は遠州を直撃し、甚大な被害をもたらしていたから、やはり颱風による被害はこの時期北海道以外の何処にいてもある程度想定し、事前に準備しておく事は、必要不可欠なことであるには違いない。
 
 
 
 
                
 
 
 
そしてまた今回も大きな問題になっているのは「電力の問題」である。
今朝の時点でもまだ千葉県を中心に40万戸近くが停電のままであった、という。
 
その原因の第一は言うまでもなく、小型ではあったが中心気圧960hpという強烈な颱風、そのものである。
更にこの颱風が連れて来た30度を超える熱風で、熱中症によって命を落とした方も何人かいらっしゃる、ということだ。この気温での停電は命にかかわって来る問題でもあるのだ。
 
そして今日は颱風が通過してすでに3日も経っているのに、今なお40万戸近くが停電のままでいるのである。
その原因は主として電力の「発電」「送電」の中心的事業者、東電の準備不足や対応のまずさなのである。
 
昨年の北海道の胆振(いぶり)東部地方を襲った震度7の地震の時も同様の事が起き、その際は北海道電力の「送電網システム」の欠陥が、北海道全域のブラックアウトという前代未聞の人災を引き起こしたのである。因みにこの時我が家では2日間停電であった。
 
 
このアクシデントの際に私は痛感したのであるが、それは電力事業者等がもたらす生活インフラの影響に対する、私たち自身の準備や備えが常に必要であると云う事であった。
 
大きな自然災害や原発事故などが直撃した時、独占的な電気事業者に全生活を白紙委任していると、その影響を私たちはまともに被ってしまうのである。
そのことを私たちは常に自覚しておく必要がある。なぜなら時と場合によってそれらは命に直接関わって来る問題となり得る、からなのだ。
 
 
それ故に私達は北電や東電といった、独占的な電力事業者に頼り切っていてはいけないのである。自分の命や家族の生活の基盤(インフラ)は自分で守る、というスタンスに立ち続ける事が重要なのだ。
 
そしてそのためには、自分たちの生活の基盤を守るための手立てを常に模索し、確保しておかなければならないのである。さもないと自分たちの命や人生が、彼らに振り回されてしまう事に成ってしまうからだ。
自分の生活の基盤や命の白紙委任状を、特定の独占的な電気事業者に委ねておいては、いけないのである。
 
もちろん生活インフラのすべてをと云う事ではなく、可能な限り自分が出来ることを考え、ほかの代替え手段のことを考え、模索し確保しておくといった事を、事前にやっておく必要があるのだ。
 
要するに自分の生活や命に関わることは、他人任せにするのではなく出来るだけ自分で確保しておく、他の選択肢を常備しておくと云う事なのである
これはマァ当たり前といえば当たり前の事なのだが、電気への依存度が高い今日においては、自前で電力源を確保しておくことはとても重要なことなのである。
 
 
具体的には「自家発電機の購入」や「太陽光発電装置の取り付け」といった事に成るのであろうか・・。
因みに前者の場合は10万円前後は掛かり、後者の場合は自動車一台分程度のコストが掛かるようだが、太陽光発電の場合は自治体等の補助が出るようだから、それらを活用して自己負担を軽減することは出来るだろう。
 
いずれにせよそのような問題意識をもって自然災害に対し備えていくことは、北海道に限らず日本全国で暮らしていく上では不可欠なことではないか、とそんなことを改めて考えさせられた今回の颱風15号の被害であった。
 
因みに私は北海道に移って来るまで30年く千葉県で暮らしており、房総方面にも何人かの知り合いがいる。彼らの日常生活が一日も早く回復することを願ってやまない。
そして彼らに接する機会があったら、私はこの生活インフラ=電気の自前化のことを話していきたい、とそう想っているのである。自分と大切な家族の生命と生活を守るために・・。
 
 
 
 
 
 
 



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