お盆という行事


2018/8/13

お盆という行事

 
今日はお盆の最中である。
お盆というのは言うまでもなくお正月とともに、日本人にとってはとても重要な行事である。そのような共通認識があるから人々はお正月とともにお盆に合わせて長期休暇を取り、故郷に行ったり、バカンスをとったりすることが出来るし、それを許されもする。
 
若いころはそのような年中行事にはあまり関わらず、バカンスを中心にとることが多かった。公然と長期休暇が取れることは大きなアドバンテージであったからだ。
しかし40前後に成って近親者の死という、あまり望まないイベントがやってくると死者を悼むといった事がとても大きな意味を持ってくるようになった。
 
 
とりわけ自分にとって大切な人の存在がなくなる事は少なからぬ心の痛みを伴うものである。両親であれ、お世話に成った親戚であれ、親友といっても良い友の早すぎる死であったりする。
そんな時死者を悼み、死者を訪ね、死者に想いを馳せるといった行為が大きな意味を持ってくるのである。
 
日常生活の忙しさにかまけて、普段は棚上げしていた人々を想い、リスペクトするのだ。
そして同時に現在の自分のことを見つめ直すきっかけにも成る。
 
私はこのまま今の仕事を続けていて好いのだろうか、自分の時間を人生をこのまま費やしていてよいのだろうか、こんな時親父はどうしただろうかとか友人はどうしただろうか、といった事を考えるのである。
 
 
もちろんそのような沈思黙考の機会があったとしても、現実は待っているから大きな軌道修正などは図れない。家族を養わずにはいられないし、会社での仕事も待っている。
しかしそういったことを考える良い機会であることは間違いない。
私たちにとって、お盆という行事は死者との対話を通じて、もう一度自分自身を見つめなおす良い機会なのである。
 
 
故郷を訪ね、旧友と交わり、墓を訪ね死者との対話を通じて、自分の来し方行く末をおもんばかるのである。
貴重な時間を有効に使う事が出来る大切な行事なのである。
 
 
 
 
 
                   
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 



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