春丘牛歩の世界
 
       ”人生食堂 ”という名の・・
 
 
私は先日までの1週間ほど、首都圏に行っていた。
父親の没後40年になるので、親族が集まって行う法事に出席するためであった。
 
親族と言っても、そんなに大げさなものではなく、父母の間に出来た子供たちと、孫の一部が参集した程度である。
 
 
その法事の後、私だけ4・5日山梨に留まった。
この間相変わらずの「安田義定公関連の資料漁り」に加え今回は、
我が家の「先祖のルーツを探る資料漁り」を、縁のありそうな地域の図書館を巡りながら、していたのだ。
 
 
加えて図書館巡りの他に、友人・知人たちの墓参を行う事も今回の主要なテーマであった。
 
北海道居住ということで、葬儀等に出席できなかった、かつての友人や知人の墓を訪ね、今は地下に眠ってる彼らに、旧交に感謝すると共に、別れの挨拶を行う事も、私には重要であった。
 
彼らとの関係に、区切りを付けたかった、のである。
 
 
更に、夜を中心にであるが高校時代の友人や、大学時代の友人たちとの再会を目的とした飲み会も、重要な目的の一つであった。
 
70歳を過ぎると、次に逢うのがいつになるのか、はたまた今回の飲み会が、永遠の別れになるのか判らない事から、こういった飲み会は貴重な機会でもあるのだ。
 
 
 
              
 
 
 
高校時代の友人との、甲府での食事の場所として選んだのが、
”人生食堂○○〇”という名の、居酒屋の様な、食堂の様な店であった。
 
その店を選んだのは、宿泊先のホテルから数分で行けた事と、何といってもそのネーミングに惹かれたから、であった。
 
 
甲府駅前のメインストリートから2・3本入った、生活道路に面したその店は、思ったよりも混んでいた。
 
金曜日の夕方、といったことも原因の一つだったのかも、知れない。
 
カウンターや小上りの席は予約も含めてほぼ一杯で、私達はカウンター席のレジ横を空けてもらって、なんとか座る事が出来た。
 
 
 
友人とのビールでの乾杯の後、3年振りの再会を祝い、この間どんなことがあったか、お互いの近況を話し始めた。
 
その際彼から、実は昨年12月に”軽い脳梗塞 ”に罹って、10日ほど入院していた、と告げられた。
 
彼は今から7・8年前にも、心臓病の手術をしていた事を後から聞かされて、その時も驚いたのであるが、今回も驚いた。
 
 
とはいえ、こうして目の前で酒を飲んでいる本人と、話しているのだから、リハビリが進んで快方に向かっているというのだ。
 
以前ほどではないが、量を減らして酒を飲むコトは出来ている、との事であった。
 
今でも若干言葉がスムーズに出てこれない、と彼は気にしていたが、会話自体に大きな支障は無く、それなりに安心はしていた。
 
そして何よりも生きている事が大切だ、こうやって逢えるのだから、と彼には言ったのだが、やはり考えることがあった。
 
 
彼自身の問題ばかりではなく、私も含めて70歳を超えるとやはり、一歩間違えば人生が終わってしまいかねない、病気や問題に遭遇する機会が増えるのだな、とつくずく感じ入ってしまった。
 
 
 
          
              
 
 

「人生食堂○○〇」という、一風変わった名前の居酒屋に入って、こんな話をする展開になるとは思ってなかったが、これも何かの縁があったんだのだな、と店を出る頃には思っていた。
 
因みにその店の名前の由来は、店主の強いこだわりの結果名付けた、という事であった。
 
 
更には店内の掲示板に、”次回の「子ども食堂」は第〇土曜日です・・”といった様なメッセージが、書かれていた。
 
そういったモノを見ると、やはりこの店のネーミングには、
”店主の想い ”が強く反映しているのだろうな、と感じてしまった。
 
 
この店主は私達よりは一回りは若い様に見受けられたが、彼自身もいろいろな人生経験があったから、このネーミングに拘ったのに違いない、などと帰り道を歩きながら二人で話した
 
 
「人生食堂」のネーミングには、「子供達」や「孤老達」についての、店の想いが関わっているに違いないのだ・・。
 
ある種の”居場所づくり”とでもいうか・・。
チョットだけ、心が温かくなったような気がした。
 
 
 
          
 
           
 
 
 
 
                 お知らせ
 
 
*5月3日:「近江之國編」に 甲賀衆の「結束力」と「強靭さ」公開しました。
 
 
 
 
    ♠     ♠     ♠     ♠
 
 
 

  南十勝   聴囀楼 住人

              
 
                            
      
          
       
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                                                                
  

 
   
      

  
 

2026年の今年は、日本初の女性総理の個人的な思惑で、新年早々から衆議院選挙の実施が宣言されて、始まった。

 
昨年10月の終わりごろに、日本維新の会という関西基盤の地域政党と連立内閣を発足させた高市内閣が、女性総理の登場に期待する若者や女性層の支持率が高い間に、絶対多数の議席を確保したい、との思惑で始めたのが今回の総選挙である。
 
 
空気頼み、風頼みでの思惑で行われた選挙の結果が、どうなったのかは2月8日に成らないとわからない。
 
またそれ以上に注視しなくてはならないのは、新内閣が行う政策や国際社会へのメッセージが、日本の経済や政治にどう跳ね返ってくるのか、なのである。
 
威勢の好い発言を繰り返す目新しいリーダー、そのパフォーマンスに目を奪われ、期待を込めた支持で応えた国民の選択に、どの様な現実が待っているのかを、私はジックリと冷静に観ていく予定でいる。
 
 
かつて松尾芭蕉という俳人が言った様に「不易と流行」が、バランスよく機能しないと世間の支持を得ることは出来ない。
 
古い老舗の「自民党」というOLD BRANDに登場した、新しい女性リーダーのリーダーシップや、政治家としての資質が、国際社会というマーケットや環境で、どの程度通用するのかは、ここ半年の内にハッキリするのではないか、と私は考えている。
 
「積極財政」の掛け声の下で「国債をどんどん発行」し続け、「円安はホクホク」と円安を許容する新リーダーに対し、「債権・株式・通貨=円」はどの様なリアクションを及ぼすのかを、冷徹に見守り、振り回されない様に対応して行かなくてはならない。
 
 
本人は「日本のサッチャー首相」を指向している様だが、3・4年前に英国で誕生し、たった2ヶ月ほどで退場してしまった、「トラス元首相」の道を辿ることになるのか、日本国民の一人として注視しつつ、自らの生活を守り、維持するための対応策を考える事に成るだろう、と想像してる2026年の年の初めである。
 
 
 
 
 
               <  目 次 構 成  >
 
                       1.日本人のDNAに残る、「巨大災害の記憶」
        2.珈琲豆を巡る諸問題
        3.政治とSNS、そして不易と流行
        4. 「TACO」と「MAGA」人(jinn)
        5.「短期的」「中期的」「長期的」  
        6.「イラン戦争」と「日本の国益」
        7.「原油問題」への対応
 
 
 
 
       
 
 
  
 
 

 日本人のDNAに残る、「巨大災害の記憶」

 
 
新しい年を迎えて、2週間ほど経つ。
今年の新年は比較的穏やかに過ごす事が出来た。
大きな天災や自然現象から受ける制約は殆ど無かった。 
 
現時点で、ニュースを賑わしているのは主として人災である。
「関越自動車道の交通事故に伴う大渋滞」の原因は、冬季の群馬と新潟の県境周辺を、冬用タイヤを装着しなかった残念なドライバーの存在であった。
 
「静岡の一億円強盗事件」は相変わらずの、「トクリュウ」によるSNS発の儲け話(闇バイト)に飛びついた、目先の利益に振り回され、人格形成の未発達な若者たちの犯罪であった。
 
 
更に「アメリカ政府によるニカラグア大統領の拉致事件」は、CIAやルビオ国務長官(日本の外務大臣相当)の問題意識に、お騒がせが大好きな『アメリカンファースト』を指向する、USA大統領が乗っかった事件であった。
 
これらはいずれも人災であった。
 
 
その後、冬の乾燥季やフェーン現象に伴われたと想われる「強風」に煽られた「山火事」が山梨県や群馬・神奈川で発生し、まだ山梨では鎮火には至ってない。
 
この自然現象を伴う「山火事」の原因は、まだ特定されていないが出火場所が人気のない場所であった事から、「焚火の不始末」や「アウトドアレジャーの不始末」等の疑いも、現時点では排除されていない、という。
 
 
 
                            
 
             
 
”山火事 ”に関しては、昨年春には大きな被害が発生した。
春先に発生した「三陸沿岸の山火事」がそうであり、初冬の「大分市国東半島の火災」も記憶に新しい。
 
いずれも雨不足による森林の乾燥や、季節風などによる強風が被害を大きくし、鎮火に時間が掛かった要因であった、という。
 
 
そんな折、新春の正月番組で、山中伸弥氏とタモリによる『日本人らしさ』の要因についての興味深い番組があった。
 
それによると『日本人らしさ』の特徴である
「協調性の高さ=同調化」
「自然に対する畏怖と尊厳」
「アニミズムの受容と信仰」
「無常観」等
 
といった傾向を持つようになったのは、「自然災害の多さ」が原因なのではないか、と結論付けていた。
 
 
具体的には数万年前にあった「鹿児島県南部諸島で起きたマグマの大爆発」を始め、数百年単位で繰り返される「富士山の大噴火」、更には「阪神淡路島の大地震」「東日本大震災」等を例に挙げていた。
 
地震大国日本では「大地震」や「活火山に依る大噴火」が、数十年や数百年単位、場合によっては数千年、数万年単位で繰り返し起こるのだという。
 
この現象は地球規模の災害であり、とりわけ日本列島の成り立ちと深い関わりがあることから、日本列島で生活する限り、大規模な自然災害との遭遇は、避けて通れない命題であり、ある種の運命でもあるらしい。
 
 
 
                         
 
 
 
この様な厳しい自然環境の中で数千年から数万年の間、生息し生きながらえて来た「日本人」が結果的に習得したのが、前述の『日本人らしさ』に繋がるのだという。
 
すなわち一万年以上前の縄文時代以降の日本人が、定期的に発生する過酷な”自然災害 ”にみまわれながら、習得し身に付けてきたものが
「協調性の高さ」
「自然に対する畏怖と尊厳」
「アニミズムの受容と信仰」
「無常観」等
なのだという。
 
しかもそれらは日本人のDNAの中にまで、検証できるのだという。分子生命学者が解説していた。
 
 
この指摘には、自らを振り返って思い当たる事が少なくない。
私自身がちょっと大きな自然災害などを目にすると、そのことを嘆き悲しむよりも、
 
これは人知の及ばない自然現象なのだから、無理な抵抗や合理的とは言えない対応に終始する事よりも、その現実を受け止め、受け入れて、その現実に向かっての備えを、出来るだけ事前に行う事や、その後の復興策に時間やエネルギーを割くべきだ、と考える傾向がある。
 
 
これはある種の”無常観  ”の敷衍なんだと思う。
日本人の「人生観」や「価値観」が、「過酷な大災害」という「自然環境」の中で生活し、それらに直面し対峙してきた結果受け入れ、培われ育まれたモノであり、それらがDNAの生成の中にまで及んでいる事を知り、改めて腑に落ちるコトとなった。
 
 
新春早々の事ではあったが、目の前の”自然災害 ”の報に接しつつ、新たな知見を得ることが出来た、良い番組に接することが出来た、と想っているところである。
 
 
                                                     01.18
 
 
 
 

 珈琲豆を巡る諸問題

 
 
 
去年の秋ごろから、私にとっての大問題は”珈琲豆 ”の確保であった。
 
新しい「珈琲豆」の購入先を、如何にして確保するかの問題で、端からすれば大した問題ではないかも知れない。
 
もちろん生き死にに関わるような大問題ではないし、たかが珈琲豆の問題でしかない。
 
とはいえ、毎日の様に珈琲を淹れて飲む習慣の私にとっては、旨い珈琲を飲めるかどうかは、大きな問題なのである。
 
 
発端はここ20年近く贔屓にしていた「キリマンジェロの豆」が、手に入らなくなったことである。
 
珈琲豆が高騰している事はここ数年続いていて、諸物価の高騰や珈琲豆の生産が不作続きで、多少の価格が上がることはある程度覚悟はしていた。
 
しかしだからと言って、供給先である食品スーパーがプライベートブランド(PB)のオリジナル珈琲豆の生産を、止める事態に迄陥るとは考えていなかった。
 
 
それまでは200g当り、5・600円で購入する事が出来たのであるが、高騰しても7・800円くらいで収まるかと、推測をしていたのである。
 
ところがそのPB商品の生産そのものを、止めてしまったのである。
いつもの陳列棚にそのPB商品は無く、何処のスーパーでも売ってる、ナショナルブランド(NB)の珈琲豆しかお目にかかれなくなっているのである。
残念である。
 
 
その珈琲豆の魅力は、何といっても焙煎の仕方が私の好みに合っていた点にあった。
 
珈琲豆が黒光りするほどの深煎りではなく、ライトブラウンとでもいう煎り方で、程よい苦みに酸味が持ち味のキリマンの魅力を引き出しており、私にとって代えがたい味を味わえた。
 
しかもリージョナルチェーン(地域展開)の食品スーパーという事で、価格は抑え気味で、年金生活者の私にとっては旨くて財布に優しい、優等生だったのである。
 
 
 
 
           
 
 
 
しかしまぁ、商品供給が期待出来ない事が確実になってしまった以上、違うルートでの珈琲豆の確保が、当然のことながら次の課題に成るのであった。
 
それが去年の秋ごろの話で、以来新しい供給先の確保のために私は、少なからぬ時間を使う事に成ったのである。
 
二か月近く、他の食品スーパーを探し回ったが、棚に在るのは何処にでもあるナショナルブランドの珈琲豆で、その多くは『キリマンブレンド』ばかりで、私の好みには合わなかった。
 
 
 
次に探したのはネット通販での「珈琲豆焙煎業者」の「キリマンジェロ」探し、だった。
 
昨年の暮れ辺りから始め、現在も探索中なのであるが、なかなか”これだ!”という商品に出遭えないでいる。
 
幾つかの焙煎業者のHPの中から選んでいるのであるが、取扱商品の画面上の「書類審査」だけでは判断できないので、その都度商品を取り寄せている最中である。
 
私の好みに合う商品に遭遇できれば良いのであるが、なかなか都合の良いモノには出遭うことが出来ない。
 
従って、「お試し商品」からの修正が可能かどうかが、重要になって来る。
具体的には、当該豆を2・3回飲んだ後のフィードバック(F/B )に、当該焙煎業者が対応してくれるかどうかで、次のステップに進めるかどうかが決まるのである。
 
しかもこちらは「大量消費者」ではなく「少量消費者」であるので、分が悪い。
 
この「少量消費者」の好みに合う焙煎商品を、供給先の焙煎業者が提供してくれるかどうか、が問題なのである。
 
現在はまだその焙煎業者の特定には、至ってない。
しばらくはこの問題に、私の時間とエネルギーを使い続けることに成るであろう。
 
旨くて納得のいく業者に巡り合えるまでは、この探索が続くことをある程度は覚悟している私、である。
 
 
 
          
 
 
                                    01.30
 
 

   政治とSNS、そして不易と流行

 
 
2026年の今年は、日本初の女性総理の個人的な思惑で、新年早々から衆議院選挙の実施が宣言されて、始まった。
 
昨年10月の終わりごろに、日本維新の会という関西基盤の地域政党と連立内閣を発足させた高市内閣が、女性総理の登場に変化を求め期待する、若者や女性層の支持率が高い間に、絶対多数の議席を確保したい、との思惑で始めたのが今回の総選挙である。
 
 
空気頼み、風頼みでの思惑で行われた選挙の結果が、どうなったのかは2月8日に成らないとわからない。
 
 
 
                         
 
 
 
と、ここまでは先月末時点でのコメントであったが、その結果は、ご存知の通り高市内閣支持の地滑り的勝利に終わった。
 
事前の世論調査でも60%台後半~70%台の高い支持率であったが、その通りの結果となった。
 
ここ数年、従来型の「世論調査」と実際の「投票結果」との間に少なからぬギャップがあった事から、実際の投票結果がどう出るか、マーケティング出身者の私自身注視していた。
 
 
有権者のすべての年代において70%前後の支持率を得ていたから、いわゆる”高市ブーム”が起きた事は間違いない様である。男女比においても同様の結果であった。
 
そしてそのブームを起こした要因が、総選挙実施表明時の
”新しい首相に相応しいのは私か、野党の野田氏/斎藤氏か  ”
という情動的な選択アピールであり、
 
30秒程度のSNSによる動画(YouTube)配信、というメディア対策であった。
 
 
この戦術は、2・3年前から行われている「SNS発信型選挙」の継続であり、現在の20代・30代の若者世代が良く使う「SNS=マイクロメディア活用」の戦術である。
 
スマホの登場以来SNSが爆発的に浸透しており、その登場以前と以後では、世間の情報伝達の方法が大きく替わってしまった。
 
”速い!””瞬間!””情動的!””短語アピール””珍奇さ ”
”閲覧者数稼ぎ ”
 
がコミュニケーションの主流となった。
 
 
そこでは、当然の事の様に「知性」「理性」「思考」「論理的」といった、人類が21世紀までの間に積み上げ、培ってきた、客観的/俯瞰的な判断基準が後回しにされ、ないがしろにされることに成る。
 
いかに”情念 ”に訴え、”話題 ”となって、”強い印象” を残し、沢山の”閲覧者を獲得 ”するか、に主眼を置くことが制作時には優先順位が上がり、SNSは造られ発信される。
 
 
そしてその結果起きることは、投稿者=制作者の懐には閲覧者一人当たりに付き、0.1円の報酬が入り、動画配信を請け負った広告代理店には、制作依頼や製作費収入が入るのだ。 
 
結果この様な広告に踊らされる有権者の投票行動によって、当選者が決まり、それを仕掛けた選挙プランナーが高い評価を得て、多くの報酬を得て、次の仕事への依頼が約束される事に成る。
 
現在の社会ではSNSが主要なコミュニケーションツールとなってる以上、この手法はしばらくは続くものと想われる。
 
 
この手法を用い始めたのはアメリカのトランプ陣営あたりであり、都知事選挙では石丸陣営が積極運用し、前回の衆院選挙では国民民主党であり、参院選では参政党であった。
 
それらの成功事例を参考にして、この手法を高市自民党が積極的に取り入れた、のである。
 
 
しかしながら、これらの手法は長く続くことはない。
今回の短期選挙期間には有効ではあっても、継続的に長続きする事がないのは、これまでの諸選挙後の推移から明らかである。 
その幻想を抱き続けた陣営は敗北している。
 
かつて都知事選で結果を出した石丸新党は、その後の衆議院選で惨敗している。
今回での国民民主党や参政党の、停滞や低調という投票結果を見ても、明らかであろう。
 
一定数の支持は得ていても、多くの人を継続的に長く引き留めることは出来ない。熱気や流行は長くは続かないのだ。
 
なぜならSNSは、”瞬間的 ””刹那的 ””情動的 ”メディアだからである。
 
SNSに”持続性 ”や”継続性 ”は期待できないのだ。
SNSは、その特性から実に非SDGS的なメディアなのである。
 
 
 
                     
 
 
 
今回の選挙結果に喜んだ政党や支持層はもちろんのこと、大敗した政党も支持層もその点については、冷静な判断をしないといけない。
さもないと今後の展望は見えてこないであろう。
 
 
情報伝達のメディアは、所詮メディア(媒体)に過ぎないのだ。
メディアは使うものであって、使われるものではない。
 
求められるのは、そのコンテンツ(中身)=政策&実行力の有する価値である。
メディアは対象とするユーザーに合った手法を用いればよいのだ。
 
 
ただ今回の一連の動向で学習したのは
 
     マスメディア  <  マイクロメディア(SNS)  
表紙が古いままの老舗政党 <  表紙を新しくした老舗政党
 
といった事であろうか。
 
 
かつて松尾芭蕉は「不易流行」の大切さを、弟子たちに語っている。
世間の評価、評判を得て維持=存続するためには
 
「不易=変わらない」だけでは飽きられ、見向きされなくなる
「流行=新奇なモノ/はやり」だけでは早晩飽きられ、長続きしない。
 
「不易」をベースにしつつ、「流行」を取り入れる事で世間からは支持もされるし、評価を得る事が出来ると言ってるのだ。
 
「不易」一辺倒でもなく「流行」一辺倒だけでもない。
「不易+流行」こそが、世間の支持を得て継続的に存続出来るのだ、と芭蕉は言ってるのである。
      *このテーマに関心ある方は当該HP内の『生きている言葉』の  
       「不易と流行」欄の閲覧をお勧めする。(2019.07.03)
 
 
日本の政治に関わるリーダー達にもこの言葉は「染み入る」のではないか、決して「ササル」のではなく。
 
今後も日本国民の支持を得続けて、生き残り影響力を発揮するためには、従来の「基層」の上に
 
今日的な課題に対する対処計画(=政策)やコンテンツを創り、練り上げた上で、ターゲットに応じた的確なメディアを精査/選択し、発信し続ける事で、
 
自らをupdate(=上塗り)し続け、進化・深化を遂げ、存続することが可能になる。
 
それこそが、政治の”SDGS化”に繋がるのではないか、と私は考えている。
 
 
                                                      0214
 
 
 
 
 

               「TACO」と「MAGA」人(jinn)

     
 
この耳慣れない二つの単語は、いずれもここ二・三年の間にアメリカやジャーナリストたちの間で使われるようになった、新しい政治・経済用語である。
 
「MAGA」は現アメリカ大統領のドナルドトランプが、二年前の大統領選挙時に自らのスローガンとして好んで喧伝した
 
 
        Make
        America    「再びアメリカを偉大にする!」
        Great
        Again
 
 
の略語で、このスローガンのもとに参集して来た「トランプ支持派」で、所謂「岩盤支持層」といわれ、何があってもトランプ氏がする事に「揺ぎ無い支持」を与える、支持層を指す。
 
「アメリカ第一主義」を唱える保守的な共和党支持者で、同時に17世紀ごろに誕生した「聖書第一主義」を頑なに守っている、即ち宗教保守主義者であり、現在有権者の30%前後存在しているといわれている。
 
 
属性としてはUSAの中部や南部に生活している、ブルーカラーや農業従事者といった「非高学歴者」や、裕福な年金生活者等が多い、とされている。 
 
従ってここでは
       「MAGA」人 = ドナルドトランプ氏と
                「MAGA政策」を支持する人 
 
を指して言ってるのである。
 
 
 
 
                       
 
 
 
 
次に「TACO」であるが、こちらは去年イギリスの著名な経済紙『フィナンシャル・タイムズ』の看板コラムニストが、トランプ氏の政治・経済スタンスを指して言い始め、普及したジャーナリズム造語である。
 
その造語は
        Trump
        Always   = トランプはいつも
        Chickens   (最後は鶏の様に)逃げ回る
        Out
 
 
の略語で、二回目の大統領に就任した昨年の4月に世界に宣言した「トランプ関税」と、その後の「ドタバタ対応」を皮肉って名付けられた造語である。
 
それが、アメリカのウォール街=金融街に生息する金融関係者の間に浸透し、すっかり定着した新しい造語であり、皮肉を込めた「政治・経済用語」となっている。
 
 
欧米人にとって「チキンout」は、「チキンレース」等の度胸試し的な勝負の際に、初めは勇ましい事を言ってたくせに、いざガチンコで衝突する間際になると、臆病になって鶏が駆け回るようにして、逃げ去ってしまう「情けない人物」を指している。
 
従って「チキンout」は「臆病者」を指す、侮蔑的なレッテル貼りでもあるのだ。
 
私はこの言葉を聞いて若い頃観た映画『アメリカングラフティ』の、チキンレースの場面を思い出した。
 
 
 
因みにこの造語を、大言壮語が大好きな米大統領は嫌っており、ジャーナリストたちがこの言葉を使って質問すると、怒って横を向いてしまい、応えないのだという。
 
よほどこの造語が彼の心に、「ササって」るんだろう・・。
 
 
そんな彼の政権下でつい先週も、このTACOを想定されるようなエピソードがあった。
 
昨年4月にトランプ政権が世界中に宣言した、「相互関税訴訟」に対する、連邦最高裁の「違憲」判決が出た後の、彼らの対応である。
 
 
判決ではトランプ大統領による「相互関税」は、「大統領権限を逸脱」しており、「憲法違反」であるとの判決が下されたのだ。
 
トランプ氏はその日のうちに、「通商法122条」を新解釈して「全世界からアメリカに輸入される」すべての商品に「10%の課税を課す」と宣言したのだ。
 
ところがその翌日には、「15%」に税率を上げると修正した。
 
 
判決が出されたその日のうちに、「通商法122条」を引っ張り出したのは、事前に政権内でも代案を協議されていたであろうから、最高裁の判決後「プランB」として早速表明したわけである。
 
ではあるが「何%にするか」はその時点では決まってはおらず、彼は違憲判決への怒りと、腹いせにまかせて
 
SNSで、「10%の課税」と言ってしまい
 
その後の、取り巻きのYesマンたちからのアドバイスで、
「15%の課税」にと修正したのだ、と推察される。
 
        
 
                                      
 
 
この様なドタバタ政治・経済劇をわが国や漢字文化圏では
 
「朝令暮改」
 
と言い、
「事前に十分練り上げられてこなかった」「腰の定まらない」権力者や政府によって、
「思いつき」的に「発表」「発令」される「法律や政令」の事を、侮蔑を込めて言うことが多い。
 
 
さて、そのようなTACO米大統領を尊敬して止まないわが国の女性首相は、先週の「所信表明演説」で
 
「経済成長を推進するボタン」を
 
   「押して、押して、押して、押して、押しまくる!」
 
と数百人の国会議員たちを前にし、NHK等のマスコミのカメラに向かって叫んでいた。
 
 
この女性首相はよっぽど、同じ単語を5回繰り返して叫ぶことが好きなようで、以前は
 
   「働いて、働いて、働いて、働いて、働きまくる!」
 
と、叫んでいた。
 
 
そして、2026年度の予算審議をいよいよ始める、といった段になって「働いて☓5乗」の代わりに衆議院を解散して、総選挙に打って出たのであった。
 
その女性首相がこれからどの様な政策を語り、どの様な法律を作っていくのか、私は期待と興味を持って待っているところである。
 
 
3ケ月後の「2026年度予算案」や、半年か1年後に出されるかもしれない「国論を二分する法案」の審議や、採決がどの様に出され、それに対する日本国民の反応や、世界の金融市場関係者がどのように反応して来るのかを、注視して行く予定である。
 
その結果日本初の「絶叫型」の女性首相に対して、どんなニックネームがジャーナリストやコラムニスト達によって付けられるのかについても、大いに興味があるのだ。
 
 
 
         Takaichi
                       00000
                       00000
                       Sanae
 
 
 
                        
 
 
 
                                                                                                             0227
 
 
 

    「短期的」「中期的」「長期的」

 
 

昨日の深夜から、今日一日中、更には明日の午前中まで私の住む南十勝では、合計35・6時間は雪が降り続くのだという。
気象会社のアプリはそう予測している。
 
尤もこの会社の予測は常に正確である、という訳ではなく外れる事がよくあるから、”全幅の信頼 ”を置いているわけではない。
 
あくまでも概況として、そのように頭の片隅みに置いておくのである。
 
 
先月の最終週頃から10日近く、温かい日が続き、
 
”春の到来 ”を日本気象協会は告げ、
 
畑の残雪量は視覚的に春を訴え、
家の周辺に生息する鳥獣や虫たちも、飛んだり、囀(さえず)ったり、蠢(うごめ)いたりして、
 
私達の五感に”春 ”を感じさせ始めていた。
 
因みに明日の3月5日は今年の「啓蟄」に当たる様だ。
 
 
従って「中期的」には”春 ”は間違いなくやって来ており、
「啓蟄」「三寒四温」「春分」「桜の開花」
はこれから、時系列的には始まるのである。
 
しかしながら「昨日」「今日」「明日」の目の前の三日間は、雪が降り続き、それなりに積雪はなされ、
再び「冬に逆戻り」なのである。
 
すなわち「短期的」には「冬の日々」がここ数日、具体的には今週は続くことに成りそうだと、日本気象協会などの専門機関は予測している。
 
 
 
           
           山に残雪は在るが、農地に雪は殆ど無い
 
 
 
二月下旬から三月初頭にかけては、過去3・4年の日記を振り返ってみても、同じような傾向を示している事から、「長期的」な視点から言っても、この寒暖の繰り返しは妥当な事象なのである。
 
目先の情報に決して慌てたり、ジタバタする必要はないのだ。
チョットした”心構え”や”準備 ”は、必要ではあるが・・。
 
 
さてそんな南十勝の春先の日常生活に降って湧いたのは、トランプ政権の「イラン攻撃」であった。
 
こちらは”天災 ”ではなく、明らかに”人災 ”である。
 
 
1月にあった「ベネズエラの大統領略奪事件」からほぼ2カ月しての、今回の「イラン首脳陣爆殺事件」である。
 
前回はCIAとルビオ国務長官が、事件の推進役であったようだが、
 
今回はネタニヤフイスラエル首相と、トランプの娘婿のユダヤ教徒クシュナー、及びサウジアラビアのムハンマド皇太子達がその役割を担った、ようである。
 
もちろん取り巻きや受益者からの様々な美味しい話や、情報提供”悪魔のササヤキ”があったとしても、最終的にそれを決断し、世界最強と言われる米国の軍隊に「攻撃命令を下した」のはドナルドトランプ、その人である。
 
 
今回の攻撃で既に数百人が犠牲になっており、今後もその犠牲者数は増えこそすれ、少なくなる事はない。
 
戦争とは、いうまでもなく「人を殺す行為」であり「街を破壊する行為」である。
 
どのような「口実」や「理由」を見つけ、こじつけようがそのプロセスで行われることは、「殺戮」と「破壊」でしかない。
 
その事は現在「ウクライナ」で行われている事や、「ガザ地区」で行われて来た事を観れば明らかである。
 
今回の「事件」や「戦争」が、中東から遠く離れた極東の日本で暮らす私達に、どの様な影響が起こり得るのか、を多少は考えておいた方が良いであろうと想っている。
 
 
 
            
 
 
 
先ずは「短期的」な影響である。
 
直近のことで言えば、「ガソリン価格の上昇」が真っ先に頭に浮かぶ。
 
日本の「原油輸入先」の8・9割が、イランやサウジアラビアを生産地とする、アラビア半島の国々からの輸入である、現実を考えれば当然の事なのである。
 
現にイラン攻撃のニューズが入った日から「WTI:原油取引市場」での価格は二桁台の上昇が始まっている。
 
国内のガソリン価格も3円近く上がってきてる、のだという。
 
 
しかしこの瞬間的な価格上昇に、過敏な反応は必要ない。
何故なら日本国内には8カ月以上の国内消費に耐えられる備蓄があるから、である。
 
すなわち「中期的」な影響は続かないことが、かなりの確率で予測される。
 
 
一部の”火事場泥棒的 ”な行動を執る人々はチャンスとばかり、ジタバタし見苦しい行動を執るかもしれない。
 
その結果散発的には、”買占め ”的な行動が起こったとしても、それは広がらないし、長続きはしない。
 
 
昨年の「米不足騒動」や、50年近く前の「石油危機パニック」の様な事態にはならない。
 
せいぜいここ1カ月程度の価格上昇で、収まるのではないかと、私は推測している。
 
 
しかしながら「長期的」な影響への対策は、検討が必要なのではないか、と思ってはいる。
 
一つは、中東への「原油依存度」を相対的に低くしなければならないであろう、という事である。
 
やはり「ホルムズ海峡」経由の「原油依存度が8・9割」、という事態は異常であり、この様な地政学的なリスクを放置する事は望ましくない。
 
この問題自体はこれまで数十年間云われ続けた課題ではあるが、「市場価格への依存」という、「需給バランス」だけでは解決できない問題であるから、将に「経済安全保障」という視点からの対応策構築が、必要となるであろう。
 
 
 
次に検討を要するのは、「LNG(液化天然ガス)」の「価格設定仕組みの見直し」「再設定」、である。
 
日本の「LNG備蓄量」は、3週間程度しかないというから「原油備蓄量」に比べれば、1/10程度に過ぎない。
すなわち、「需給のバランス」から言えば実に脆弱なのだ。
 
 
 
               
 
 
 
しかしながら日本の「LNG輸入先」は、「オーストラリア」「マレーシア」「インドネシア」といった国々が殆どで、ホルムズ海峡を経由する、「カタール」への依存度は10%程度に過ぎない、という。
 
従って、原油に比べれば「地政学的リスク」は低く、「備蓄量」は少ないものの日常生活への影響は少ない。
 
 
「量」の問題は無いのであるが、「価格上昇」の問題はある。
それは「取引価格」が「原油取引価格」に”連動 ”しているから、である。
 
すなわち「価格設定の仕組み」が「原油取引価格に連動」しているために、「需要と供給」のバランスに関係なく、原油価格の変動に自動的に上下する、仕組みになっている点に問題がある、のだ。
 
これは将に「長期的」な課題である。
原油輸入先の「中東依存度の軽減」と同様に、取り組まなければならない「中・長期的課題」なのである。
 
 
近年日本政府でも声高に叫ばれるようになった「経済安全保障」のテーマ、そのものなのである。
 
従ってこの問題は、先ほどの「原油輸入先確保の構築」と同様に、日本社会の「長期的な生活安全保障」の大きな課題、でもあるのだ。
 
将に有能な官僚や政治家達であれば、当然取り組まなければならない「中・長期的な課題」なのである。
 
 
今回の「イラン攻撃」が引き起こす
 
「短期的」「中期的」「長期的」
 
これらの幾つかの課題を冷静に「見つめ」「判断し」ながら、私達は日常生活を遣り過ごし、政治家や官僚たちに何を求め、何を期待し、何を解決していかなければならないのかを、優先順位を付けた上で、考えておく必要がある。
 
目の前の事件や事象に過剰に反応して、「ジタバタ」したり「的外れな反応」をしない様に、出来るだけ心がけたいものである。
 
                                                       
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       「イラン戦争」と「日本の国益」

 
 
三連休の初日は「春分の日」であった。
暦の上では冬に終わりをつげ、これから夏至に向かって日に日に太陽の日照時間が増え、気温もいよいよ上がって行くのである。
 
北海道南十勝、という北国に暮らす身とすれば「春分の日」は
”有り難い””祝福すべき ”日なのである。
 
以前「冬至と”日を奉る ”人々」のコラムでも触れて置いたが、「春分の日」は一年の中で最も大切に祝福すべき、季節の大きな節目の一つなのである。
しかも”解放感 ”を伴う、心地よい日なのだ。
 
 
さてそんな三連休の日に、日本初の女性首相が女大好きなアメリカの大統領を訪問し、日米首脳会談を行った。
 
主たる議題は、イスラエルのネタニヤフ首相とトランプ大統領が始めた「イラン戦争」の後始末に、日本がどう”関与 ”或いは ”寄与”するか、であった。
 
今年の2月に行われた総選挙で、圧勝したこの女性首相の首相としての力量が試される、大きな試金石であった。
少なくとも私は、冷静にそう観ていた。
 
 
「イラン戦争」によって、「ホルムズ海峡閉鎖」の動きが発生し、原油やLNG等の産業及び生活の必需品の流通がストップし、生産拠点も攻撃され被害が拡大するに及び、日本はもちろんの事、全世界の産業や生活に多大な影響が起きる事が予測された。
 
その結果WTI(米国の原油取引所)の原油取引価格は、瞬間的に30%以上跳ね上がり、この戦争が起きる以前は1ガロン(約3.8リットル)60ドル後半で推移していた取引価格は100ドル台を前後し、今日に至っている。
 
 
一部の報道機関の間では「第三次オイルショック」と言われているこの事態に、この危機を引き起こした張本人のアメリが大統領に、日本初の女性首相がどう立ち向かい、どう対応し、どの様な約束をしてくるのか、が注視されたのである。
 
 
訪米する前の国会においてこの女性首相は、
”日本の国益を守る ””したたかに対応する ”と、真顔で公言していた。
 
その女性首相がDトランプアメリカの大統領に行ったパフォーマンスで、象徴的なのは
 
・出迎えに来た米国大統領に、車から降りた女性首相が「ハグ」して、肩を叩きあった。
 
・会談の冒頭で「世界に平和と安定をもたらすのは、ドナルド(大統領のファーストネーム)あなただけだ」といった様なコトを言って、米国大統領の歓心をかった。
 
 
 
          
 
 
これらのパフォーマンスは、見ようによっては”眉唾モノ ”であったが、女好きで自尊心の強いこの大統領に対しては効果があったようだ。
 
少なくとも男性の首相であったら、この様なパフォーマンスはなかなか取れない。とりわけ「ハグ」はそうだろう。
 
 
それに「戦争を始めた張本人」に対し、「平和をもたらすコトが出来るのは、あなただけだ・・」という様な言葉を、にこやかな笑顔で言うことは、真面目に生きてきた人間が口にする事は出来ないだろう。
 
 
       
 
 
 
従ってこの一連のパフォーマンスを観て、私は彼女の国会答弁を思い出した。
すなわち「日本の国益を守る」ために「したたかに対応する」と
真顔で言った場面を、である。
 
と同時に私の頭に浮かんだのは「クレオパトラ」のことである。
ローマ帝国との戦争を回避するために、ローマ皇帝「プトレマイオス」や「アントニウス」と関係し、浮名を挙げたエジプト女王のことである。
 
 
いずれにせよ、このようにして剛腕で攻撃的な米国大統領の出鼻を挫き、日本が「イラン戦争」に加担する事を回避し、戦争に巻き込まれる可能性のある「約束」をしなかった事は評価すべきであると、私は考えている。
 
もちろん今回の日米首脳会談が、「コトなき」に及んだのは、外務省と経産省等が事前に用意していた”お土産 ”が功を奏したから、である。
 
 
すなわち「アラスカでの原油採掘」や「LNG開発」のための、共同開発や資金援助=投資であり、流通に必要不可欠な「パイプライン敷設」や「港湾等整備」といった、インフラ建設への投資や共同事業、というお土産のコトである。
 
ワンマンビジネスマンである、現アメリカ大統領はこのお土産に大いに喜び、「イラク戦争への加担」より優先順位を高くし、受け入れたのである。
 
 
前回のこのコラムでも言った様に、私はホルムズ海峡への原油やLNG依存度を低め、多面的な供給元を確保する事は、日本にとってそして日本人の生活にとっては有益だ、と考えているので、今回の投資と共同事業には肯定的である。
 
少なくともロシアとの樺太開発や共同事業よりは、数倍安全で有益であると考えている。
 
 
「長期的」な視点での「エネルギー政策」や「経済安全保障」的には有益だと考えている。
 
更に加えるならば、「オーストラリア」「インドネシア」「フィリッピン」といった、海洋諸国と同様の共同事業が進めば、もっと安定感が得られるだろうと考えている。
 
「一本足」より「二本足」更には「三本足」の方が、ズット安定感が約束されるから、である。
 
その意味では今回の「ハグ」や「お追従(ついしょう)」は、現在の米国大統領に対しては有効だと、思っている。
 
 
そうやって、将来に繋がる実益を与え、かつ日本の国益に繋がる提案は、「イラン戦争」への軍事的関与を「約束」しなかった点においては、この政権の対応は悪くはなかった、と私は考えている。
 
そしてその立て役者の一人として、急遽日米首脳会談に自らの意思で加わった、「茂木外務大臣」の存在と彼の果たした役割を、過小評価もしないし、私は忘れてはいないのである。
 
 
                     
        
        赤沢経産大臣、茂木外務大臣、高市首相、USA大統領
 
 
 
 
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        「原油問題」への対応  

 
  
四月といえばもう春である。
取りわけ本州では、先月の下旬から桜の開花が、毎日の様に報じられ、すでに満開に達しているのだという。
 
そんな本州から春の便りが報じられている中、ここ北海道南十勝でもゆっくりと季節は進んでいる。
 
根雪はほとんど溶けているし、最高気温は二桁となって久しい。
庭の片隅に咲き始めた福寿草は、春の先駆けであるし、道路わきに生えるフキノトウも同様である。
 
 
 
        
 
 
 
 
そんな雪解けが象徴する、春の到来を感じる中で、この2月末に始まった「イラン戦争」であるが、こちらは1ヶ月を過ぎても雪融けまでは、しばらく時間が掛かりそうである。
 
戦争を始めた当事者で、我が国初の女性首相が訪米時に、ハグした後の首脳会談で、
 
「この戦争を停められるのも、平和をもたらしてくれるのもそれが出来るのは、ドナルドあなただけだ・・」といった様な言葉で持ち上げられたのだが、まだ終戦には至ってない。
 
 
今月1日に、その米国大統領はホワイトハウスから米国民、そして全世界に向けられた、1時間程度のメッセージは、内容の乏しい残念なものであった。
 
相変わらずの自己陶酔型で、戦果を誇大報告する悪癖はそのままであった。
私はこれは形を変えたエイプリルフールなのか?とも思ったが、1時間近く行われた演説は終始一貫したままだった。
 
 
”ホルムズ海峡の封鎖が解除”に向かうかもしれない、とか”イラン戦争からの撤退 ”といった言葉が聞けるかもしれない、と期待していた多くのアメリカ人や、世界の経済人・政治家にとっては、期待外れであった。
 
その結果起こった事は「トランプ政権支持率の更なる低下」「原油取引き価格の高騰・高止まり」「株価の低落」であった。
 
これはアメリカ国民の反応=世論調査結果であり、世界の経済界からの「トランプ演説」への評価である。
 
今回の演説で喜んでいるのは「プーチンのロシア」だけであろう。ウクライナ戦争での戦費調達で、疲弊しているロシアにとって、原油価格の高騰は、同時に収入の増加を意味するからである。
 
 
 
           
 
 
 
そんな先行き不透明な中で先日入って来たのは、ホルムズ海峡を回避する形での原油確保や、LNG調達先の多角化を告げるニュースであった。
 
日本の外務省や経産省の官僚たちが築き上げてきた、日ごろのネットワークや人脈作り、情報収集の成果が活用され、活かされた結果であろう。
 
”Good Job⁉ ”なのである。
 
 
前回のコラムでも指摘した様に、原油やLNGの調達先が1か所で8・9割というのは、やはり異常でありイビツなのである。
 
今回の目の前の”ホルムズ海峡閉鎖 ”への「短期的対処」、に留まらず「中期的対処」「長期的対処」という観点からも、このニュースは望ましい対応であり、エネルギー戦略であると評価出来得る。
 
 
「紅海ルート」の確保や「アラスカ油田の開発」と共に、「中央アジアルート」確保や「北米原油・天然ガス開発」等への投資と共に、技術力の援助や社会インフラ支援といった事が、これからの20年30年先を見据えた、戦略的対応に成るであろうと私は確信している。
 
 
        
             
 
 
と同時に忘れてはならないのは
「化石燃料依存からの脱却」
「日本国内に眠る原油開発の採算性検討と、社会インフラ整備・補助制度の検討」
等である。
 
 
前者は「再生可能エネルギーの開発」「ゼロカーボン・脱炭素社会に向けた政策」として、既にスタートしているのでその推進と促進状況を、冷静かつ厳しくチェックする事が大切だと思っている。
 
そして後者に関しては、明治時代以降進めていた「新潟県の油田開発」事業や、「北海道での油田開発」事業をもう一度再検討し、updateすることである。
 
その上でビジネスモデルを構築することで、開発に伴う損益分岐をクリアにする。
そうして国産原油の開発や調達の可能性を、「ポスト中東原油依存政策」の一環として、研究しStudyする価値があるのではないか、と私は想っている。
 
「中・長期視点」に立った「経済安全保障」とは、こういう事を検討する政策ではないか、と私は思っているのである。
 
 
 
          
          原油高騰は、国内原油開発のビジネスモデル再検討
            の機会に成り得るのではないか・・。
 
 
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〒089-2100
北海道十勝 , 大樹町


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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