先週から、「行者ニンニク」が採れる様に成り、我が家の食卓にも乗るようになった。 行者ニンニクが採れる様に成ると、今年の春がやって来た事を実感する。 これまでの私の経験では「行者ニンニク」が生えてきてから、雪が降ったことは無いから、である。 野生の昆虫や動物たちが作る巣の位置で、颱風の影響を早い時期に推測できることがあるが、自然界の生き物たちは彼らなりのセンサーで、天候や自然現象を察知する能力がある。 そんな事から私は、「行者ニンニク」が我が家の林に生え始めることを、季節の到来のメルクマール(指標)にしているのである。
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=人物検証物語= かつて「人間国宝」の打診を二度辞退した人間がいた。 その人物は生前の人間評は必ずしも芳しいとは言えない人物であったようで、とりわけ若い頃は上昇志向が高かったらしいと、評伝などで知っていた私(柳沢)は、その同じ人物が人生の晩年において、なぜ「人間国宝」という美術・工芸界では最高位といってよい褒章を拒み続けたかが、ずっと気になっていた。 その人物は北大路魯山人といい、「食の世界」においても「陶芸の世界」においても、更には「書の世界」においても深いレベルに達し、自分の美意識に対して忠実に生きてきた人物であった。その人間としての純粋さの故に、他者に対して厳しい批評を繰り返してきたという。 私はその彼が、何故「人間国宝」という文化や創造の世界では最も著名な栄誉を拒んできたのか、そのことがずっと気に成っていた。 この物語はその疑問を晴らすための過程を綴った「ものがたり」である。 = 目 次 構 成 = *2024年1月1日この物語は完結しました。 |
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